２０００ＳＵＧＯ決勝編


脱水症状寸前で、ゴール！！バッテリも体も限界へ・・・バッテリへは、回生があったが、体からは水分が出るばかりで・・・ん、優勝のよろこびが体に回生された？！	８分１０秒代でＬＡＰを重ねるＵＳＯ８００	バックのＴＯＹＯＴＡの広告が一番似合うのは、やっぱこのＰｒｏｔｏ－γ以外に無いでしょう。おそるべし、初出場１１周情報：このチームは、今年からＥＶレースに参戦していますが、エンジンエコランではトップチーム

２０００ＳＵＧＯ決勝編

　決勝当日の練習走行後（USO800は走っていない！）、メンバーの作業分担を決める事にするが今回はピットメンバーも忙しい事になりそうだ！なんたって、一斉スタートでもないのに他チームとのタイム差を計算したり、コントロールラインの前でピットサインを出す必要性から通過タイムを予想したりしなければならず、多少混乱する事であろう（その難しさに気が付いたのは実はスタートしてからで、実際にピットでは大混乱が起こっていたとは後で聞いた話である）。

　練習走行で調査した走行タイムは「ＤＤＷチームが８分前半」、「再揮チームが約９分」、「ＺＤＰ軍団」は連続周回していないので分からなかったが、話の感じではあまり期待出来そうも無いとの事？「エンドレス軍団は７分前半を連発」しているが、いくら何でもバッテリー持たないでしょう…？「東北大学」も結構良いペースで走っているようだ。

　ピットメンバーも大変なので、実績の有る「ＤＤＷチーム」と「再揮チーム」に的を絞ってタイム差を計算してもらう事とする。

　さてスタート前、暑くなりそうなので脱水症状にならない様に多量の水を飲み車に乗り込む。例によって今回も「無線も電話も無し！の運転手お任せモードである」ピットサインは６周目までは自車のラップタイム、以後はトップとのトータル時間差を表示してもらう事にした。

　３・２・１スタート！最初の急激な回生ブレーキの件は前後の車に追突に注意してもらう様に話て有るので一安心。人間ＰＷＭで調整しながらやっと急坂にさしかかった。充電電圧が２５Ｖになったところで回生ＯＦＦ、ちょっと速すぎたかな？このままだと８０キロ以上出てしまいそうだ！と思ってもう一度回生ＯＮ！「キュルルルル！」「ヤベ～ホイールロックさせてしまった！」タイヤにフラットスポットが出来てしまったかな？パンクしなければ良いが…そんな感じで無事？スタートする事が出来ました。

　最初の６周は予定した８分半ペースをキープして走る予定。何周かするうちに３分前にスタートした「電池君」がみえてきた。こちらのペースの方がかなり速いみたいだ！「軽くパスさせてもらおう！」と思ったのが運の尽き？「海ちゃん」の闘争心に火を付けてしまったらしい…前に見えてから全然差が詰まらない。やっと追いついたと思ったら、何周にもわたり、抜きつ抜かれつの激しいバトルがくりひろげられる事になった。最初の急坂の回生速度はUSO800の方が遅いが途中で回生を切って６０キロ走行で逆転、馬の背までの速度は充電電圧の関係からか「電池君」はメチャクチャ速い、馬の背の登坂速度はUSO800の方が１キロ位速くそこで逆転、Ｓ字シケインまでの回生でまた抜かされて急坂の６０キロで再逆転。そんな展開を数周にわたって繰り返していた。こちらは８分半弱のペースで走っているハズなので「池上さん話が違うんじゃない？それとも単に海ちゃんが負けず嫌いなだけ～？」うちのピットは「電池君」のラップタイムは測っていないんだから…

　７周目に入って「ＤＤＷ」との差がピットサインで示された「＋２０」つまり「ＤＤＷ」の方が２０秒速いと言う事で有る。ちょっとペースアップして様子を伺う事としたが、次の周には逆転してUSO800が先行したようだ！依然として「電池君」は前にいるが、スタート時間差の３分は差が無いので、このままUSO800のペースが落ちなければ大丈夫かな？
　とは言え、レギュレーション変更によってレースが終了する瞬間の様子が予想出来ないので、「後ろスタートで前に出て終了すれば文句は出ないハズ！」。バッテリーも１周当たり0.2Vの降下で持ちそうなので、どうにか前に出たいものである。やっとの事で「電池君」の前に出た（本当にやっとって感じでした）。

　あとは「ＤＤＷ」に追いつきたいところであるが、トータルタイムで３分以上差を付けているんでそろそろみえて来ても良いハズだ！「いたいた！最終コーナーでみ～つけた！」ホームストレートの速度が大きく違い、ア！っという間に追いついた。急坂で後ろに付けたが回生速度はUSO800と同じくらい遅いぞ！「電池君」と同じパターンで６０キロで「ブッチギリ！」その後、二度とミラーに「ＤＤＷ」が写る事は無かった。

　電圧は十分残っているので後は記録を狙う事にしよう。このままのペースで走っても２時間経過前に１４周を完走し１５周目に突入出来る計算だ！（事前計算では１５周目突入は絶対無理！と思っていたのであるが「電池君バトル」のおかげでペースアップになっていた。

　そして１５周目突入！ピット前ではみんなが手を振ってくれている！それではちょっと遊ばせてもらう事にしよう！記録的には１５周完走の時間になるハズだから速く走った方が良いハズだし！１５周目の回生は速めにＯＦＦして高速コーナーリングを楽しむ事にする。最高速度７８キロ！「あ～これでなくっちゃ！」結果的にキャパシターで走行出来る距離にはあまり差が無かったりして、そんなんなら最初からこっちの方が面白かったな～ブツブツ…。
　馬の背を上るが他に走っている車はほとんどいないようだ！確かに２時間は経過しているが、２時間経過前に１５周目に入っているので止まらなければ走っていていいんだよな～？？先頭スタートから２時間１５分は経過していないハズだし…良く分かんね～な～？
　最終コーナーを上っているとマーシャルが止めようとしてきた！「そうじゃ～ね～だろうが？」回生エネルギーで走っているんだし、「止まらなくていいんだろうが… ？」ホームストレートに入り１５周を完走したけどどうなっているんだ！横を見るとストレートで止まっている車を発見！ここで止まるハズは無いのだからレース終了か？「とりあえず止まろう…」

　マーシャルに「おしまい？」「はい！」　そんな感じでいろいろ有りましたが、結果的には「ブッチギリの優勝！」って事で満足！満足！

　車体から下りて車検を受け無事合格。　私は汗びっしょりで、着ている物は飽和していて車体の中に大量にたまっている状態。キャパシターがショートしなくて良かった良かった（その夜は体調が悪くて最悪だった！）。

　２位は「ＤＤＷ」かと思ったら「電池君」だった！さすがに底力を発揮したようだ！ところで脱水症状寸前で「モスラ」や「再揮」には気が付かなかったけどどうなったんだろう？（「モスラ」はパンク、「再揮」は１２周目に原因不明の急激な電圧降下が起こったとの事）　

１５周完走の新記録を達成した訳であるが、昨年までのレギュレーションだったらどうだったかを考えてみる。

１５周目に入ったのが１時間５７分くらいだったと思うので、馬の背に到達する前に時間切れになったと思われるが、昨年の「ＤＤＷ」同様にキャパシターのエネルギーで走行出来るので時間ぎりぎりまでバッテリーで走り、最後はキャパシターエネルギーを全部使い果たしたとすると、１５周目の馬の背中間地点からちょっと上まで行けた事になると思われる。つまり、昨年「ＤＤＷチーム」がぬけなかった「速度制限無し」の時の「スーパーエナジー」の記録も塗り替えた計算になり、速度制限が有ろうが無かろうが、雨が降ろうが降るまいが、ＳＵＧＯでの回生の有効性が証明されたと言えるのではないでしょうか。

by USO800運転手


１５周を走り終え、満足顔のＵＳＯ８００・・・引退の危機が囁かれていたがまだ行ける？体中の傷は勲章がわり・・・	ＴＫ－ＲｅｖⅦ　このチームはレース毎にマシンを作っているのか？同じマシンでの出場をみたことがありません。初入賞おめでとうございます・・・	１５周終了目前・・・

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